あんあんclass白石中央ルーム

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楽な方

前のデイの話です。年長S君の幼稚園見学に行った際、帰りの絵本の時間にS君は一人粘土をしていました。以前の入園したてのS君ならそうでしたが、今は皆と一緒に絵本の時間に参加する事が出来るはずなのに(デイでは出来ているのに)なんでかなぁと思って見ていたら、私がいる事に気付いて気まずそうに眼を逸らしたんです。そして、そっと粘土を片付けました(笑)幼稚園の先生はさぞかし不思議だったことでしょう。

おそらく、これまでS君は絵本の時間になると参加したくないと言って騒いだのでしょう。先生はそんなS君の対応が大変でじゃあ好きな事やっていていいよ、と、こんな感じの流れになって、今に至ったのかなと。確かに年少の時の集団生活の経験のないS君ならそうだったかもしれないのですが、S君だっていつまでも年少のままじゃなくて、成長しているんです。色々な事を経験して、何がよくて何がよくないかもわかってきているんです。でもそこはまだ子どもで、何となくどうするべきかわかっていても「楽な方」を選んでしまうのは仕方のない事だと思うんです。

というのは前置きのお話でして、私達も少し前にやってしまったな・・・というお話です。

年中のT君はスケジュールボードを使って、その日の活動や流れをお伝えして活動に参加してもらっていたのですが、それがここ何週間か、ずっとゾウルームでパズルをしていたり活動に参加せず隣のお部屋でパズルをしていたり、おやつの時間でさえもパズルからなかなか離れられなかったり。が続いたんですね。職員が「次〇〇だよ」と絵カードをみせても拒否。そこで職員は対応に困ってT君のいう通りにしてしまう。そうすると、もうクラスに来ているうちの殆どの時間がパズル。

それではここに来ている意味がないし、スケジュールの意味もなくなってしまう!!!これは緊急事態!直ぐに対応を変えなければ、という事で翌日からまた徹底して取り組み始めました。先ずはしっかりスケジュールを一緒に確認する事。パズルの時間も確保しつつ、いつだったら出来て、どの時間は出来ないのか。1つの活動が終わる前に「次は〇〇です」と伝え了承を得る。この了承を得るというのが今回とっても大切なポイントで、T君言葉の表出は殆どないのですが、こちらの話している事の理解もあり「YES/NO」の意思表示は出来るんです。そして意思確認をして「はい」と言った事はちゃんとやってくれるのですが、意思確認をしないうちに「〇〇やるよ」だと不穏になってしまう(そんなの聞いてないよという感じなんだと思います)この関わりを通して、T君が私達が思っている以上に色々な事を理解していてやり取りが出来るという事に気付かされたんです。

もうこれは大反省でした。

そして支援の仕切り直しをして1週間もしないうちにT君は来所し身支度を済ませると自らスケジュール前に行くようになりました。大好きなパズルもやりつつ、始りの会・設定活動・おやつ等の時間の時にはパズルを置いてみんなと一緒に参加できるようになってきました。

それでもまだまだ支援は続いていきます。それは、ものすごいスピードでT君は成長しているので、現状維持なんてことはないんです。T君の成長を予測しながら一歩先をいかなければ、またこのようなミスを引き起こしてしまう。

そう、楽な方にいくのは簡単なんです。でも、その楽な方にいては成長しないし、楽な方から引き上げる時は指導員も大変だし、何よりT君の負担が大きくなってしまう(一時的とはいえ)

そんなT君、先日コップを忘れた際に職員にコップ(飲むジェスチャー)「ない」と教えてくれたそうです。その話を聞いて職員一同「凄っ・・・」と大感動でした。子どもの成長は早いですが、その一つひとつ見逃さず支援に繋げていきたいと思います。

こちらはガリバー訓練の様子。寝ているわけではありません(笑)

午前クラスから午後クラスに移行するお友達もいるのですが、事前にお伝えしていたこともあってか初日から混乱もなく落ち着いて過ごしていました。

こちらは年中・年長さんと行った課題。指示を聞いて記入する事が出来るかをみます。下の形だけが書かれた紙を子ども達に配り、そこから1~10の順で指示を出していきます。位置情報を正しく理解しているか・複数の指示を頭の中で整理出来ているか、等々をみます。

初めての取り組みにつき、緊張した様子の子ども達。「間違えていたらどうしよう・・・」という不安からお隣のお友達の紙をみながら、なんて子も。そうですよね~。最初の取り組みにしてはちょっと難しかったかも💦と反省です。就学に向けて少しずつ取り組んでいきたいと思います。

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