言語訓練でブロック遊び
私の言語訓練でよく使うレゴデュプロ。
創造力や手先の運動になるだけじゃあないんです。
「そこの赤色取って👆」と指差してお願いすれば色の経験、「もう一個取って」とか「赤いの3個欲しいんだよなぁ」と言えば数の経験、「見て見て、すっごくたか〜〜い!」とか「僕は亀だから遅いんだよ〜待ってよ〜!車速いよ〜!」などで形容詞の経験、「はい、これラーメンね!」とブロックをテーブルに置けば『見立て』の経験、そして「ハンバーガー屋さんでーす!いらっしゃーい!」と言えばお客さんやお店屋さんになりきって他者視点を知るきっかけにもなるしイメージを共有して遊ぶ練習にもなります(セラピー用のレゴにはハンバーガー屋さんの看板があるのです!)。
パッと思いつくだけでもこんなに色々な目的で使う事ができるんです。
こちらの写真は、『森の病院』です。
うさぎのお医者さんと女の子の看護師さんが、怪我した亀さんを治療しています。
子供と遊ぶと、車を激突させてしまうことがよくあるんです😅
そんな時、「そういうのはダメでしょ」で片付けちゃうのはもったいない!
「あら、亀さん怪我しちゃったよ!怪我した時は病院に行かなきゃ!」と言うんです。
病院=怪我をした時に行く所、という概念理解につながります。
そこから更に「血が出ている時はどうしたら良いかなぁ?💦」とか「たんこぶになっているから湿布で冷やしましょう!」のように『こういう場合はどうしたら良いかな?』を考える推論のきっかけにもなりますよね。
ドロボーに入られるのもブロック遊びのあるあるなので(笑)、その場合も「鍵をかけなかったからドロボーに入られちゃったよ😭」と、どうして鍵をかけなければいけないかという理由に触れられるし、事象→結果という因果関係を考える機会にもなります。そしてこういう大人の言葉を聞いて、説明の仕方や文法的理解も育つでしょう。
STは意味を持って遊んでいます。(STだけじゃないですが)
『ご褒美の遊び時間』と言いつつ、専門的視点を持って観察したり仕掛けたり。
脳の仕組みを考えると、何かの欲求を前にして学習することはとっても難しいことなんです。まずはその目の前の欲求を満たさなければ、覚えられることも覚えられない。
「遊びたい!」って言ってる子供に、「はい、今はこの絵カードを見ますよ〜。これはなんですか?りんご、りんごでしょう?」なんて話しかけても、殆ど記憶に残らないはずです。むしろ不快感だけが記憶されるかも知れません。
ある程度駆け引きしたり、絵カードを使いつつも声掛けによって楽しい気分を盛り上げる努力もしますが、絶対に無理はしません。
かといって、ただ無意味に遊ぶこともSTはしません。
楽しい事を通して言葉の経験をするのが、結局は手っ取り早いんですよね。
子供は遊ぶのが仕事!とはなるほど、言い得て妙です。
というわけで、おうちでもどんどんお仕事させて下さいね☺️
最近はST通信を書かずにブログ書きを楽しんでいる太田でした☺️