あと何回あるかな
今日はうっかり泣きそうになってしまったお話。
最近またバスの熱が強くなっているTくん。バスの写真を見せてもらったり、印刷してラミネートにすることがとても大好きで「◯◯先生、じょうてつバスないなあ」とちょっと遠回しな言い方でいつも通りバスの写真が欲しいことを伝えてくれていたのですが。
ご褒美という形でお渡ししたいなあと思い、いつもと変わらず「お勉強頑張ってからバスの写真選ぼうね」とTくんに伝えていました。
今日は折り紙の課題をやって、お名前を書いて、終わった後は用意していたご褒美バスの写真を鼻歌混じりで選び、大事そうに抱え、それはそれはいつもと変わらない景色でした。
うっかり泣きそうになってしまったのはおやつの時間。
いつも通り子供達のおやつのおかわりを担当していたのですが、お気に入りのバスの写真を持って私の周りを行ったり来たりするTくん。
「あ、私がくるの待ってるんだな」
とまあ、いつも通り私はそんなことを思っていたのです。
そんな時。
「R先生、ぬりえ、一緒にしよう」とすごく上手な言い方で誘ってくれたのです。
いつもであれば「ぬりえする」と主語は自分のような言い方で自分の要求を伝えることが多かったTくん。
これまでずっと「〜先生、抱っこする」と言われれば「〜先生、抱っこしてください、だね」
「コピーする」と言われれば「コピーしてください、だね」と本来のお願いの仕方をずっとずっといろんな先生方が伝えてきたのです。
過去の積み重ねはいつか必ず実を結ぶ時があるのだと、これまで懸命に掛けた言葉たちは彼の中に大事に大事に重なってきていたのだと、そう思うと本当にうっかり泣きそうになってしまいました。
ここで泣いてしまったら、悪いことをしてしまったと「ごめんね」と言わせてしまいそうでだめだ!と頑張って堪えたのですが内心はもう大号泣でした笑
Tくんは3月で卒業のお友達。
あと何回、こんなやりとりができるかな。
あと何回、お名前を呼んでくれるかな。
残りわずかな時間で私たちは何をこの子達に残せるかな。